爪とぎを用意したのに、なぜかソファの角ばかり使う。
部屋の隅に置いてみたけれど、ほとんど見向きもしてくれない。
そんなときは、「この爪とぎが気に入らないのかな」と買い替える前に、置き場所を少し見直してみるのも一つです。
猫にとって爪とぎは、ただ爪を整えるだけのものではありません。体を伸ばしたり、自分のにおいや跡を残したりする自然な行動でもあります。
だから、人が「ここに置けば邪魔にならない」と考えた場所と、猫が「ここで使いたい」と感じる場所がずれることもあります。
まず見てみたいのは、次の3つです。
- 今、実際に爪をといでいる場所
- よく眠る場所
- 体を伸ばしやすい場所
今回は、猫の行動を見ながら爪とぎの置き場所を見直す方法を、家の中で試しやすい形でまとめます。
まずは「今使っている場所」の近くから
ソファの角で爪をとぐなら、最初の候補はその近くです。
猫がすでに選んでいる場所には、それなりの理由があります。
ソファそのものが好きというより、次のような理由が重なっていることもあります。
- 通り道だから
- 体を伸ばしやすいから
- 起きたあとによく通るから
- 家族が集まる場所だから
爪とぎを別の部屋へ移してしまうより、まずは今使っているソファの角や脚のすぐ近くに置いてみます。
ただし、「近く」ならどこでもよいわけではありません。
家具の後ろに隠れてしまったり、猫がいつも立つ側から届かなかったりすると、せっかく置いても使いにくくなります。
猫がどこから近づいて、どんな姿勢で爪をといでいるのかを一度見てみると、置き場所を決めやすくなります。
猫がいる家のソファ選びについては、こちらの記事でもまとめています。
寝床のそばも候補になる
猫は、眠ったあとに伸びをしたり、その流れで爪をといだりすることがあります。
そのため、よく眠る場所の近くも置き場所の候補です。
ただし、猫ベッドの中に無理に置く必要はありません。
大切なのは、起きたあとに自然に使える位置にあることです。
よく寝る場所がどこなのか、一度見てみます。
- ソファの上
- 猫ベッド
- キャットタワー
- 窓辺
- 別の部屋
「寝起きにどこで伸びているかな」と観察してみるだけでも、置き場所のヒントになります。
エマとティティの居場所づくりについては、こちらの記事も参考になります。
場所が合っていても、向きや形が合わないこともある
置き場所はよさそうなのに使わない。
そんなときは、次に向きや形を見直してみます。
立って爪をとぐことが多い
ソファの側面などに立って爪をとぐなら、縦型のポールや板の方が使いやすいことがあります。
床やラグで爪をとぐ
床面を使うことが多いなら、横型の爪とぎも候補です。
爪とぎが動いてしまう
力をかけたときに本体がずれたり、ぐらついたりすると、使いにくいことがあります。
爪とぎは、猫がしっかり体重をかけられるくらい安定している方が安心です。
素材が好みに合っていない
段ボールが好きな猫もいれば、麻や布のような感触を好む猫もいます。
ただし、「この素材なら必ず使う」という正解があるわけではありません。
場所・向き・素材を一度に全部変えると、何がよかったのか分からなくなります。
一つずつ変えて様子を見るのがおすすめです。
多頭飼いなら「数」だけでなく「使いやすさ」も見る
猫が2匹以上いる家庭では、爪とぎを複数用意することもあります。
ただ、2つ置けば十分とは限りません。
たとえば、同じ狭い場所に2つ並んでいても、片方の猫が近くにいることで、もう片方が近づきにくいこともあります。
我が家でも、猫用品は「何個あるか」だけでなく、それぞれが使いやすい場所にあるかを考えるようにしています。
爪とぎも、少し離して置く方が使いやすいことがあります。
- リビングのソファ脇
- よく過ごす別の部屋
- 寝床の近く
必ずこの配置にする必要はありません。
大切なのは、「どちらの猫も無理なく近づけるか」を見ることです。
使ってくれないときは、一度に全部変えない
爪とぎを使わないと、つい新しい商品を探したくなります。
でも、その前に今あるものでも試せることがあります。
1. 今爪をといでいる場所を見る
ソファ、ラグ、壁など、普段どこを使っているか見ます。
2. よく眠る場所を見る
寝起きにどこで伸びているか見てみます。
3. 今ある爪とぎを一つだけ動かす
安全に動かせるものなら、候補の場所へ移してみます。
4. 「使った・使わない」だけで判断しない
近づく、においをかぐ、体を伸ばすなどの反応も見ます。
5. 次に向きや素材を見直す
場所を変えても反応がないなら、今度は縦型・横型や素材を一つずつ変えてみます。
メモを残すなら、場所/時間/姿勢/反応くらいで十分です。
ソファの右角/昼寝のあと/立って使う/爪とぎではなくソファを使った
これくらいでOKです。
完璧な観察記録を作る必要はありません。
無理に使わせない
新しい爪とぎを置いた直後に使ってくれなくても、急いで使わせる必要はありません。
足を持って爪とぎにこすりつけたり、無理に抱えて連れていったりするより、猫が自分から確認できるように待ちます。
使ってくれたときは、その子が好きな声かけや短い遊びなどで、自然に「ここを使うといいことがある」と感じてもらう方が穏やかです。
家具で爪をといだときも、大きな声で叱るより、まず環境を見直す方がよいと思います。
置き場所だけで考えない方がよいとき
急に爪とぎが増えた。
ほかの猫を避けるようになった。
普段の過ごし方まで変わってきた。
そんな場合は、「爪とぎの場所だけの問題」と決めつけない方が安心です。
行動の変化が続いたり、気になる様子があったりする場合は、動物病院へ相談することも考えます。
また、壊れた台座やほどけたひもがある場合は、置き場所を変える前に状態を確認します。
猫が力をかけたときに倒れたり滑ったりするものは、そのまま使わせないようにしたいです。
今日試すなら、寝起きの行動を一度見る
爪とぎの置き場所は、部屋の見た目だけでは決まりません。
猫が次の3つを満たしているか、順番に見ていくと考えやすくなります。
- 使いたい場所にある
- 好きな姿勢で使える
- 安心して力をかけられる
今日すぐできることは、一つだけです。
猫が昼寝から起きたあと、どこで体を伸ばしているか見てみる。
そこに今ある爪とぎを置けそうなら、家族の通り道や安定性を確認して、一つだけ試してみる。
それくらいの小さな見直しからで十分です。
まとめ|爪とぎは猫の行動を見ながら置き場所を決める
爪とぎを使ってくれないときは、すぐに新しいものへ買い替えるより、まず置き場所を見直してみます。
- 今、実際に爪をといでいる場所の近くに置く
- 寝起きに体を伸ばす場所も候補にする
- 場所だけでなく、向き・素材・安定性も一つずつ確認する
猫が2匹以上いるなら、「何個あるか」だけではなく、それぞれが安心して近づける場所にあるかも見ておきたいところです。
大切なのは、人が使わせたい場所を決めることより、猫がどこで、どんな姿勢で使いたいのかを見ることです。
まずは今日、猫が昼寝から起きたあとにどこで体を伸ばしているか、一度だけ見てみてください。今ある爪とぎを置き直すヒントが見つかるかもしれません。